【法苑珠林】倭南有侏儒國(女王國から四千餘里)|原文・現代語訳・解説

法苑珠林(四庫全書本)巻第八の「魏略曰:倭南有侏儒国…去女王国四千余里」を、原文・現代語訳(試訳)・局所解説で整理。距離や方角の読みの分岐点も押さえます。

本ページは『法苑珠林』卷第八(四庫全書本)に見える「魏略曰:倭南有侏儒國…」の一節を、原文→現代語訳(試訳)→局所解説の順に整理します。
確実に言えるのは、本文が「侏儒國」「女王國」「四千餘里」「三四尺」といった語を用いて“そう書いている”ことまでです。
一方で、引用(魏略)→編集(法苑珠林)という層があるため、単発の一句をすぐ地図化したり、比定の結論に直結させたりはしません。
論点になりやすいのは「倭南/去女王國」のかかり方、距離表現の性格、そして本巻が“身長の話題”を引用で並べる文脈である点です。

この記事で分かること
  • 『法苑珠林』卷第八にある該当句の原文(整形)と所在
  • 現代語訳(試訳)での大意
  • 解釈が割れやすい“場所”(読みの分岐点)と注意点
目次

原文

字形方針:繁体に寄せます。
整形方針:句読点は付けず、区切りは全角スペースで入れています(原文確認のための整形です)。

《魏略》曰:倭南有侏儒國 其人長三四尺 去女王國 四千餘里

『法苑珠林』卷第八(四庫全書本)

現代語訳(試訳)

※本現代語訳は、当サイト運用方針に基づく「試訳」です。既存の現代語訳の転載・準転載は行わず、原文の語順と情報量を優先して、自作の訳文として提示します。
※固有名詞(国名・人名・官名)は、本文上の字面をできる限り保ち、必要に応じて括弧で補います。読み(音)や比定はここでは確定しません。

『魏略』にこうある。倭の南に侏儒国があり、その人々の背丈は三~四尺である。女王国からは四千余里離れている。

史料解説

事実(本文から言えること)

  • 引用元として「魏略」を掲げ、「倭南有侏儒國」と述べています。
  • 侏儒國の人の背丈を「三四尺」とし、女王國からの距離を「四千餘里」としています。
  • 本文は一句の引用で、経路・周辺国名などの前後文脈は、この箇所だけでは確認できません。

読みの分岐点

  • 「倭南」の基準
    倭(倭国)全体の南なのか、引用内で想定される特定地点の南なのかで、方角情報の効き方が変わります。
  • 「去女王國四千餘里」のかかり方
    侏儒國と女王國の距離なのか、文の切れ目(区切り方)次第で読みが揺れやすい箇所です。
  • 「三四尺」の性格
    実測の記録か、類型表現(小人国)としての修辞かで、情報の扱い(地理/奇譚)が分岐します。
  • 引用の層
    『魏略』そのものが散逸しているため、「魏略の原文へ戻る」ことができるかどうかが検証上の分岐点になります。

注意点

  • 該当箇所は、長身・小人など“身長の話題”を、引用で並べる文脈に置かれています。地理情報として読む場合も、まずは「文脈上の置き方」を押さえます。
  • 距離(里程)は概数・伝聞・編集による欠落の可能性を含むため、単独で地図線を引かないのが基本です。
  • ほかの史料に同趣旨の句が見える場合でも、ここでは「一致/不一致の評価」はせず、確認すべきポイント(どこで文が割れるか)だけをメモします。

論点メモ

  • 女王國という語の出現
    用語として出ること自体は手掛かりですが、前後の省略がないかが確認ポイントです。
  • 侏儒國(小人国)を“地理”として扱えるか
    類型表現が混入し得るため、史実成分と修辞成分の切り分けが課題になります。
  • 四千餘里の扱い
    概数・伝聞・換算不能の可能性を含むので、単発の数値で確定線を引かない方針が安全です。

出典

中國哲學書電子化計劃
  • ページ名:法苑珠林 卷第八(欽定四庫全書本)/六道篇第四之二・諸天部之餘・報謝
  • URL:https://ctext.org/wiki.pl?chapter=199502&if=gb
  • 用途:該当句(《魏略》曰:倭南有侏儒國…)の所在・字形・周辺文脈の確認
  • 閲覧日:2026-02-17(JST)
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